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健康まめ知識

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禁煙(2004年5月)

 

     
 
5月のテーマ:
禁煙
体に良くないと分かっているものの、なかなかやめられないのがタバコ。アンケート結果では喫煙者の約8割もの人が「タバコをやめたい」と考えていると言います。しかし禁煙に挑戦した人のうち、半数以上の人が1年以内で失敗。成功するのは1割程度と言われています。5月31日は世界禁煙デー。この機会に、禁煙・減煙して健康な体を取り戻してみませんか?そしてタバコは喫煙者自身だけでなく、周りの人の健康にも害を及ぼしていることもお忘れなく!
 
     

 

まずはタバコの害を知ろう
 
 タバコの害=肺がん、というイメージが一般的ですが、タバコは様々な病気のリスクファクター。非喫煙者と比較すると、死亡率(男性)は全ての死因で1.3倍、全てのがんでは1.7倍にもなるという数値が出ています。具体的には、肺がんは4.5倍、胃潰瘍は1.9倍、喉頭がんではなんと32.5倍!女性の場合は子宮がん1.6倍という数値が出ている他、妊娠中の喫煙は胎児にも影響を及ぼし、障害児や早産、出生率低下の原因ともなりえます。
 また、非喫煙者が喫煙者のタバコの煙(副流煙や呼出煙)を吸ってしまうのが「受動喫煙」。有害物質を含んだ煙を吸うことで、非喫煙者にまでも、肺がん、虚血性心疾患、呼吸機能障害などの健康被害が生じているのです。

 
  禁煙できないのは「依存症」
 
 禁煙の大敵は「ニコチン依存症(中毒)」と「心理的依存」という2つの依存症。ヘロインやコカイン並と言われるほど依存性の強いニコチン。肺から血液中に入ったニコチンは一時的に脳を覚醒状態にしますが、その効果が切れると物足りなくなり、再びニコチンを求めてしまうのが「ニコチン依存症」。また、喫煙が日常的な習慣やストレス解消の手段になってしまっている場合、タバコを吸わないとイライラしたり、不安や寂しさを感じてしまうのが「心理的依存」です。

 
 本当はやめたいのにやめられない、そんな人はまずは減煙から始めましょう。ただし、「軽いタバコなら健康への害も減る」というのは間違い。喫煙者は2~3mgのニコチンがないと満足できないと言われ、低タールや低ニコチンの「軽いタバコ」にすると、それまで以上にフィルターギリギリまで吸ったり、本数が増える傾向が強くなります。軽さに関わらず、少しずつでも本数を減らすよう、減煙にチャレンジしてみましょう。

 

 

 

生活習慣病予防の食生活(2004年5月)

 

生活習慣病予防の食生活 社団法人 茨城県栄養士会
取手協同病院 管理栄養士 小林 君枝
 
    以前は「成人病」、今は「生活習慣病」
     糖尿病、高脂血症、高血圧症などは成人になるとよく発病することから以前は成人病と呼ばれていました。しかし、最近は食生活や運動などの生活習慣がその発生や進展に大いに関係していることや小学生にも見られるようになり、生活習慣病と呼び改められるようになりました。
    こんな生活習慣がアブナイ!
     生活習慣でもとくに食事、運動、休養、喫煙、飲酒の習慣が病気の鍵を握っています。自分の生活が以下のような項目にいくつ当てはまるか、見直してみましょう。当てはまる項目が多いほど、危険です。
   
こんな生活が危険を招く!
1
仕事が忙しく、外食が多い
6
塩分の多いものをよく食べる
2
朝食を抜くことが多い
7
運動をあまりしてない
3
食事時間が不規則で、間食、夜食が多い
8
ストレスがたまっている
4
ジュースや甘いものをよく口にする
9
たばこを吸う
5
脂っこいものをよく食べる
10
毎日、アルコール飲んでいる
   

どの項目に○がつきましたか? 自分でできるところから改善していきましょう。

    肥満は万病のもと
   
体格指数(BMI)を用いて自分の体重を確認してみましょう!
 
BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
 
 
 
   

例:身長165㎝、体重70kgの場合
⇒ BMI=(70kg)÷(1.65m)÷(1.65m)=25.7

BMIが18.5~25だったら正常、25以上の方は肥満です。

    生活習慣病を予防する食事のポイント
    バランスのとれた食事を
      好き嫌いをなくし、いろいろな食品1日30品目を目標に食べるとバランスのとれた食事になります。
   

肉より魚を多めに

      とくに青魚(さば、いわし、あじ、さんまなど)は血液をサラサラにしてくれる作用があります。
    塩分は1日10g以内に
      醤油、味噌、塩などの調味料の使いすぎに注意!
    甘いもの、油っこいもの、アルコールは控えめに
      これらはちょっとでも高エネルギー、とりすぎは要注意!
    野菜はたっぷり
      ビタミン、ミネラル、食物繊維はいっぱい含まれていて、生活習慣病予防に最適。

 

 

花粉症(2004年4月)

 

     
 
4月のテーマ:
花粉症
ぽかぽかと暖かくなり、お出かけしたくなる春。でもその一方で、花粉症に悩む人には憂鬱な季節です。1961年に発見されて以来、日本での花粉症患者は急増。1996年には実に国民の10人に1人が花粉症という調査結果も出ているほど、多くの人が花粉症に悩まされています。今回は花粉症のメカニズムと、その予防策をご紹介します。正しい対策を実践し、気持ちよく春を過ごしましょう。
 
     

 

花粉症になぜかかる?花粉症のメカニズム
 
 花粉症とはそもそもアレルギー反応の一種。アトピーや食物アレルギーなどを持っているアレルギー体質の人は、特にかかりやすいと言われています。しかし、ウイルスや細菌などとは異なり、本来身体に毒ではないはずの花粉にアレルギー反応が起こるのは何故でしょうか?

ウイルスや細菌などが侵入してくると、その「敵」のタイプを覚え、次の来襲に備えてぴったりの「抗体」を作っておくというのが免疫のシステム。

花粉症になぜかかる?花粉症のメカニズム
しかしそれが過剰な反応を起こして本来は毒でもないスギなどの花粉にまで抗体を作り出してしまい、鼻や目についた坑原(花粉)を取り去ろうと、くしゃみ・鼻水・かゆみなどの防御システムが働く、というのが花粉症のメカニズムです。基本的には花粉に対する抗体・「IgE抗体」が身体の中で一定数以上できたときにアレルギー反応が始まると考えられていますが、その「一定数」がどのくらいなのかは分かっておらず、抗体を持っていても発症する人としない人がいる原因も今のところ不明。花粉症にはまだまだ分からないことが多いのです。

そして、スギ花粉自体の変化も原因のひとつ。都市部の花粉はディーゼル排出粒子に傷つけられ、中のアレルゲン(アレルギー原因物質)が出やすい状態になっているのです。更に、花粉だけよりディーゼルの排ガスを一緒に吸い込むと発症率が高くなるという調査結果も出ています。そもそも日本にスギが増えたのは、太平洋戦争後、山林の復興のために行なわれたスギの植林から。その後ヒノキの植林も進み、スギ花粉によく似た構造のヒノキ花粉もアレルギー反応を誘発。花粉症は現代日本の発展と共に発生した、日本の国民病なのです。

花粉症の予防策
   花粉症の予防には、とにかく早めの対策が効果的。完全に発症を防ぐのは難しいですが、症状が出る前からアレルギーに強い体を作り、花粉に対する免疫力を高めておくことで、症状の軽減が望めます。
 
体づくり編
 
生活習慣の乱れは、免疫機能の正常な働きを妨げます。また、ストレスなどココロの疲れは自律神経の乱れを生み、これも免疫機能を低下させます。充分な睡眠と規則的な食事、軽い運動を心がけ、普段から花粉症に強い体づくりをしておきましょう。
体づくり編
また、タバコやアルコール・辛い食べ物などの刺激物は症状を悪化させる原因となるのでなるべく控えましょう。
病院編
  くしゃみ・鼻水・かゆみ・鼻詰まりなどの適切な対策のために、まずは耳鼻咽喉科での検査を。鼻の粘膜の状態を目で確かめる「鼻鏡検査」、鼻汁を採取して好酸球の数を調べる「鼻汁中好酸球検査」、原因となっている花粉の種類を特定する「血清抗体検査」、血液中のIgE抗体の濃度を調べる「血液検査」などで、諸症状の原因を調べることができます。

また、花粉症の治療の中心は薬物療法。症状を軽減させるための「対症療法」と症状が現れるのを防ぐ「予防的治療」の2つがありますが、症状が出る前に抗アレルギー薬を服用する予防的治療のためには、早めに病院へ行くこと。抗アレルギー薬は内服薬の他、局所的に使う点鼻薬と点眼薬があり、いずれも効果が現れるまでに1~2週間かかるので、花粉が飛び始める前から飲み始め、花粉が飛ばなくなるまで飲みつづけることが必要です。

日常生活編
  花粉症の最大の予防策は、なんといっても花粉を体内に取り込まないようにすること。布団や洗濯物を外に干さない、外出時は帽子・マスク・メガネなどで花粉が付くのを防ぐ、そして帰宅後は手洗い・うがい・洗顔をして皮膚についた花粉をしっかり落とすこと。また、ペットについた花粉も忘れずに。風の強い日の散歩は避け、花粉の飛散量の少ない早朝を選び、家に入れる前にはブラッシングして花粉を払いましょう。

また、部屋に入ってしまった花粉を除去するには掃除機と水ぶきでのしっかり掃除が効果的。ソファや座布団などのカバーもこまめに取り替えて洗濯しましょう。空気清浄機は、目や鼻からの吸い込みを防ぐために、顔の高さに置くとより効果が得られます。

 

 

社団法人 茨城県栄養士会のご紹介(2004年4月)

 

社団法人
茨城県栄養士会のご紹介
   がん、脳卒中、心臓病、糖尿病等の生活習慣病が増加しています。これらの疾病は適正な食生活で相当程度予防出来ることが医学的に究明されています。

茨城県栄養士会では、茨城県メディカルセンターの人間ドック受診者に対し、食の専門家である管理栄養士が食習慣で食生活診断を実施しています。

 
個別に添削された食生活診断結果表
個別に添削された食生活診断結果表
 一般の希望者にも、食生活診断(1日分1,000円)を実施しています。詳細は茨城県栄養士会までお問い合わせください。
食事調査  ▲拡大図はこちら
食生活診断書
食生活診断書  ▲拡大図はこちら
 
     
 
社団法人
茨城県栄養士会の概要
・会員数 約1,300人
・住 所 〒310-0034 水戸市緑町 3-5-35 TEL 029-228-1089
・平成16年度の主な事業内容
事業内容 事業の概要
1.研修会 ・栄養士研修会

・ホームヘルパーなど福祉施設えん下食等研修会・給食施設調理従事者研修会・糖尿病療養指導士単位認定講習会

・公開講座

2.食生活診断システム推進事業 ・一日に食べた食品量を栄養分析し、食生活診断書を提供する事業
3.ホームヘルパー2級養成事業 ・会員以外も受講可、6月~12月の土日予定
4.栄養指導事業 ・希望者に対する食生活相談

(要予約、1回1,000円)

5.講師派遣事業 講師派遣や研修会講習会の開催

・疾病の予防や改善研修会

・健康の保持増進講習会

・調理講習会

6.パンフレットの作成事業 ・食生活に関するパンフレットの作成
7.各種イベントへの参加 ・大好きいばらき県民まつり(茨城県庁)

・ミルクメッセ(県畜産センター(八郷町))にて3,000食のジャンボ鍋料理の提供) ほか

8.その他の事業 ・外食栄養成分表示事業(茨城県庁生協食堂ほか)

・賛助会員(団体・民間企業)からの受託事業